【コブスくんの使えそうな仕事術】スポーツの『緩急』を使って「達筆」になるには?
をつけることで、確実に達筆度を上げることができます。
「緩急」と聞いて、スポーツ好きな人はピンときたかもしれませんね。野球に例えてみましょう。ピッチャーが送球するときを想像してみてください。早い、遅い、力を入れる、力を抜くなど、随所に変化を入れていますよね。
中でも緩急をつけるときに大切なことは、「ため」をつくることです。私は、「ためてから……」とよく言うのですが、これが達筆と言われるコツなのです。
「ため」るとそこに力が凝縮され瞬発力を生み出すこととなり、目いっぱい力を入れて頑張って書くよりも、瞬発力を利用して書いた字のほうが、しなやかで力強い線になります。
丁寧に字を書こうとして、どの点画も手抜きをせず力いっぱい書く人がいるのですが、これはかえって逆効果です。力を入れすぎると疲れやすくなりますし、なにより線が一本調子になってしまい、子どもっぽい印象の字になります。
一文字ずつを力いっぱい書く必要はありません。どこで力を抜くかが上手に書く決め手でもあります。もう一度ピッチャーが投球する時のことを想像してみてください。十分な「ため」の瞬間をつくることにより、球のスピードと方向までもコントロールできるようになるのです。