【コブスくんの使えそうな仕事術】「流れ」のあるきれいな字のコツ、「バトンタッチ」に秘訣あり
「气」の最後のハネは、つづく「メ」の始めに向かってハネあげます。このとき、「メ」の方向に書き進むので、ハネの角度がうまく決まります。ここでの次へのつながりがなければ、ハネが外側に向いてしまうなどバランスが悪くなります。
今書いている線を書き終わる前に、つぎの線、つぎの線へというように、気持ちをつないで書くことが「流れ」を作り出すコツです。
文章の場合は、一字を書き終わる前につぎの文字、つぎの文字というように、文字どうしのつながりを意識することで、文章全体に美しい「流れ」が生まれます。
また、書くときのスピードを早く、遅くなど線によって変化をつけることで、自然とリズミカルな動きが生じ、気脈をとおして動きが反映され、変化のある「流れ」を作り出してくれます。これにより難しそうに思っていたあこがれのつづけ字(行書)が、思いのほか簡単に書けるのに驚かれることでしょう。
「始まりと終わり」を意識してペンを動かすようにしてみてください。
美しい「流れ」のある文章になりますから。
(今井淑恵)
●著者プロフィール
今井淑恵先生
Allabout ProFileの実務書道専門家(http://profile.allabout.co.jp/pf/imai-yoshie/)。