【エンタメCOBS】時間の定義 ~1秒の長さを決める~
つまり、基底状態のセシウム133原子にマイクロ波を当てたとき励起状態になれば、そのマイクロ波の周波数は91億9263万1770Hzであるということが言えます。
ご家庭の電気(交流)でおなじみの50Hzや60Hzというのは、それぞれ1秒間に50回、または60回振動する波を表していますので、同じように考えると、このマイクロ波が91億9263万1770回振動するまでの時間を計測すれば、それが「1秒」となるわけです。
長くなりましたが、この仕組みを利用して作られたものが、現在の1秒を定義するために多く使われているセシウム原子時計です。
これにより、数十万~数千万年に1秒程度しかズレないという高精度を実現することができるようになり、「国際原子時(TAI)」という時間の基準として利用されるようになりました。
■うるう秒の登場
セシウム原子時計の登場により、とても正確に時を刻むことができるようになりました。
しかし、このセシウム原子時計によって決められた「1秒」は、それまで使われていた平均太陽日の1/86,400で定める不規則な「1秒」とはわずかに異なります。
そのため、新たに出てきたのが「うるう秒」