――平安時代からあるんですか!
山田取締役だそうです(笑)。でも盆栽が花開いたのは、庶民に余裕が出た江戸時代になって園芸ブームが起こってからですね。
――その江戸時代の盆栽と今の盆栽はずいぶん違うものなんでしょうか?
山田取締役技術が違いますからね。
――技術が?
山田取締役今の盆栽は針金を使って枝ぶりを作っていきますが、当時はせいぜいひもで引っぱったりぐらいで。なので動きの部分、繊細さとかがなかなか……。それが出せるようになったのは戦後からじゃないでしょうか。
■「盆栽の見方」と「いい盆栽」とは?
――教養として盆栽の見方を教えていただけないでしょうか。
山田取締役盆栽には正面があるんです。
こちらから見なさいという。
――そうなんですか。
山田取締役枝の剪定なども、こちらから見る、という正面を基準に決めて行いますしね。あとですね、仰ぎ見るといいますか、下から見るという見方をしますね。
――いい盆栽というのはどういう盆栽なのでしょうか。
山田取締役重視するのは「古さ」と言いますか。「古木感」、「大木感」がいかに出ているかでしょうか。先ほどの下から見るというのも、大木感を感じことに通じるわけです。