【エンタメCOBS】ドップラー効果で天気が分かる?
■気象レーダーへの応用
さらに身近な場面で役立っている例としては、ドップラーレーダーを使った気象レーダーがあります。
こちらも、先ほどの速度を測る仕組みとほぼ同じですが、大気中の雲や雨といった小さな粒子に電波を当て、そこから反射してくる電波の波長や周波数を確認することで、風速や風向きを測定し、雲の動きや気流を観測できるというものです。
返ってきた波長が元の波長よりも長くなっていれば、対象物は遠ざかっており、逆に元の波長よりも短くなっていれば近づいてきているということになります。
ただし、雲や雨は、先に紹介したスピードガンやオービスのように常に一定方向に動いているわけではないため、1つのレーダーだけでは、近づいているか遠ざかっているかは分かっても、その正確な進行方向までは調べることができません。
そのため、実際には複数のレーダーを用いることによって、二次元的な動きをとらえています。
このようにして集められたデータをもとに、毎日の天気予報などが行われているわけです。
■まとめ
今回は、「ドップラー効果」について見てきました。
救急車のサイレンの例は誰でも一度は経験したことがあるとは思いますが、それ以外に速度の計測や気象レーダーなど、結構身近なところで役に立っていることがお分かりいただけたでしょうか。