そのため、常に不安を抱えているので、失敗をおそれるのです」
自分たちと考え方が違うと、どうしても問題児のようにとらえがちですが、育ってきた環境が違えば考え方や価値観が異なるのは当然のこと。指導する側はこの点をしっかり把握しておかないといけませんね。
■「怒る」のではなく「叱る」
――指示されたこと以外もできるようになってもらうためには、どうすればいいでしょうか。
「まずは、なぜこの仕事をやらなくてはいけないのか、その意味を教えることからはじまります。そして、この仕事はどのような役割を担うのかといった、全体像を教えてください。たとえば、いまやっている仕事はA,B,C,Dという4つのパートで構成されていて、そのなかで自分はBという仕事をやっているということを理解してもらいましょう。こうすることによって、仕事の考え方の枠組みが構築されます。
また、注意しなくてはならないことも丁寧に教えてあげてください。
そして、どういう状態が『できた』といえるのか、成果水準も明確に示してあげましょう。作業がスタートしたら、手順や成果水準といったチェックポイントを確認してください。最初はどのタイミングで報告をすればいいのかも教えてあげたほうがいいですね。