2012年9月16日 12:50
【雑学キング!】もしも科学シリーズ(8)もしも太陽が近づいたら
2012年8月の平均気温は山陰の+1.9℃を筆頭に、東日本は+1.2、西日本も+0.9℃平年値を上回り、酷暑と呼ぶにふさわしい夏だった。気象庁の資料によると、太平洋高気圧が強まったことが大きな原因とされている。
気圧の変化だけでこれだけ暑かったのだから、もしも太陽が近づいたら気温はどれだけ上がるのだろうか?海面の上昇や砂漠化は誰もが思いつくだろうが、これはまだ序の口だ。暴走温室効果状態となれば、地球上の生物はまちがいなく死に絶えるだろう。
■1%で2.8℃上昇する気温
地球は太陽の周りを1年かけて公転している。太陽との平均距離は約1億5,000万km。光速でも500秒ほどかかる途方もない距離だ。
地球が受け取る太陽エネルギーは、日光を大気圏外で垂直に受けた場合に1平方メートルあたり約1,366Wで、これを太陽定数と呼ぶ。
このうち3分の2は雲や大気によって反射/吸収されてしまうので、地表を温めるエネルギーはわずか30%程度にすぎない。
太陽定数は、平均距離である1億5,000万kmをもとにした値で、距離の2乗に反比例する。太陽からの距離が地球の1.52倍となる火星では、受けるエネルギーは2.31分の1になる計算だ。