地底40mに鎮座していたシールドマシンを見た時の驚きは今も思い出せます。
高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、研究者たちと出会ったことで活動の幅が広がったというのもありますが、
1.日常的に見ることのない機械にビックリした
2.そういう機械を使って宇宙の摂理を解き明かそうとしている人たちに出会えた
3.その人たちがみな個性的で人間味あふれた方々だった
などの理由で印象が強いです」
――KEKの研究者の中でも、印象に残っている方を教えてください。
「多田将さんです。
東海村のJ-PARC建設時に見学に行った際、迷彩服に軍用ヘルメットをかぶっている金髪の方がいました。業者さんなのかな、と思っていたところに『施設の設計を担当した多田です』というあいさつを受けて、とても驚いた思い出があります。
見た目は奇抜なのですが、誰よりも人を思う気持ちや、やると決めたプロジェクトをやり通す熱い心を持つ素晴らしい方です。難しい物理の話も一般の人が理解しやすいように話してくれる、非常にスマートな頭脳の持ち主でもあります」
著書『社会科見学に行こう!』には、個性豊かなKEK研究者のインタビューが掲載されています。