【エンタメCOBS】草食でも肉食でもない、「ボンクラ男子」という生き方
それが、古川氏の示してくれた「ホモソーシャル」というファクターを通すと、ボンクラ男子が特定の趣向を持つ背景を、ざっくりではありますが理解することができたのです。
ホモソーシャルは男性同士の連帯を基盤にした同質性が特徴で、異質なもの、すなわち「おれたち」でないものは排除されます。とりわけ性を排除する傾向が強いことから、女という異質な存在は忌み嫌われるのです。
それも人によって程度がありますが、嫌悪とはいかないまでも、ボンクラ男子は心のどこかで女性を別世界の住人だと思っている模様。
女の立場からすれば、勝手だなぁと思います。
ただ、ボンクラ男子本人も、そこは自覚しているでしょう。ゆえに「ボンクラ」という言葉は自嘲気味に語られるのです。
その含羞(がんしゅう)があればこそ、ボンクラ男子は憎みきれないロクデナシたりえているわけです。
古川氏いわく「ボンクラには『甲斐性はないけどイイやつ』『ダメ人間なんだけどチャーミング』というようなニュアンスも含まれているはず」とのこと。
なるほど、ボンクラ男子とは「歪(ゆが)んでいると知りながら愛に殉じる人々」と心得ました。
愛とは総じて愚かなものだが、貫く姿勢は美しい……かな?
愛戦士、ボンクラ男子に幸多かれ!私も『ランボー』は名作だと思います。
(OFFICE-SANGA 服田恵美子)
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