【コブスくんの使えそうな仕事術】似顔絵からみるコミュニケーションの極意
もし、5分で相手が緩まなかった場合は、描きかけの似顔絵を見せてあげます。そうすると、相手は状況がわかって安心してくれます」
――まずは、とにかく自分自身を開示して、それでも、相手が打ち解けないときは、自分の手の内(ここでは似顔絵)を見せてあげるのですね。
「描きかけの似顔絵を見せると相手が緩む理由は、状況がわかって安心するからだけではありません。似顔絵作家は、相手のチャームポイントを見つけ、そこを誇張して書くので、描かれた人はうれしくなるのです」
確かに、褒められれば誰だってうれしいですよね。コミュニケーションには相手を褒めることが大切だとよくいいますが、似顔絵でも同じなのですね。
■失敗してこそコミュニケーションの達人に
――そうは言っても、「媚(こび)を売っている」「お世辞だ」と思われたら、逆効果なときもあると思うのですが……。
「場数を踏むことです。僕だって、似顔絵が最初からうまく書けたわけではありません。
多くの人の似顔絵を描いて、がっかりさせてしまったり、失敗したりを繰り返して、ちょっとずつ、うまくなったのです」
――失敗を恐れない、ということでしょうか?
「そのとおりです。