【エンタメCOBS】猫並みに声音を使い分けろ! デキる系&モテ系になる発声法
■笑顔で出す声のパワーは無限大
お話をうかがった野口絢子先生は、「話す声専門」のヴォイストレーナーです。気持ちの良い第一印象、電話応対、プレゼンなど、具体的なビジネスシーンに対しての指導をされています。
――相手に好印象を与えるために、意識したほうがいいことは何ですか?
「はい、まずは、笑顔になること。そして、腹式呼吸で話すこと。また、相手の頭のもうひとつ向こうに向かって、放物線を描くように話すことも効果的です。
特に、笑顔になるのは、すぐにでもできるはず。ぜひ表情筋を使って口角をキュッとあげて話していただきたいです。印象がグッと変わるはずです」(野口先生)
――電話など、相手の顔が見えないときに一人で笑うのは、なんだか恥ずかしい気がしてしまうのですが……。
「実は、電話など相手に顔が見えないときほど、差がつくんです。相手は顔が見えない分、声からその人を判断します。何かをしながら片手間に電話をしていたら、まず相手にバレていると思っていもいいでしょう」
言われてみれば、確かにわかるかも。せっかくのコミュニケーションですから、これからは心を込めてしっかり話したい、とあらためて思いました。
■声にハートが乗る!?魔法の呼吸法
――「一生懸命、相手に意識を向けているのに、気持ちがどうしても伝わらない!」という歯がゆさは誰もが感じたことがあるはず。
どうすれば、よりコミュニケーション能力が高い声音になれるのでしょうか?
「なんといっても『発声(呼吸法)』が大きなポイントになります。具体的には、腹式呼吸と言って、胸ではなくおなかで呼吸をすることが大切なのです」
――腹式呼吸って、聞いたことはあるけれど、難しそうだし、疲れそうですよね。
「私たちは、眠っているときは誰でも腹式呼吸。ですから、腹式呼吸ができない人はいません」
――簡単にできる腹式呼吸の練習方法を教えてください。「はい、では、まず、今、肺にある息を、『スーッ』って音をたてながら全部、吐いてください。
はい、息を止めて!
はい、では締まった腹筋を緩める反動で鼻から息を吸いましょう!いいにおいをかぐように~!」
――で、できました! 力を抜くや否や、おなかまで自然と息がたっぷり入ります。
「腹式呼吸は、息を吸うことよりも、吐くことがポイント。息をしっかり吐ききれば、息は自然とラクにおなかに入ります」
――腹式呼吸だと、息を吐くときが本番で、吸うときが休憩。
息を吐く行為は、声を出すのと同じ。当然、息を吐く瞬間に心を注いでいる腹式呼吸のほうが、相手にメッセージが伝わりやすいですよね。
「そうなんです。さらに、腹式呼吸をする人は、体幹の筋肉を上手に使えるので、声の力を自在にコントロールできます。腹式呼吸では、大きい・小さい、高い・低い、すべての声を出すことができます。意外に思われるかもしれませんが、ホテルのラウンジなど小声で話すときも、腹式呼吸が理想です」
――最後に、気になる恋愛に有利な声の出し方も教えてもらえますか?
「女性は、男性の抑揚があって、太く響く声に魅力を感じます。男性は、女性の柔らかくて、よく通る声に癒やされるのでは?また、話すときに表情がクルクル動く女性に好印象を抱きやすいので、笑顔も重要なポイントになるでしょう」
呼吸法をマスターし、魅力的な声を出すことも重要ですが、やはり笑顔や心をこめた対応も大切なのですね。
野口先生、どうもありがとうございました!
取材協力
青山ヴォイスメイクアップアカデミー渋谷校校長野口絢子先生
http://www.a-vma.com
(OFFICE-SANGA 臼村さおり)