くらし情報『【雑学キング!】もしも科学シリーズ(18)もしも宇宙旅行にいくなら』

2012年11月18日 13:10

【雑学キング!】もしも科学シリーズ(18)もしも宇宙旅行にいくなら

深刻なのは貧血と、ホルモン異常によるカルシウムの減少だ。数日なら大事に至らないが、50日以上滞在すると、地球に戻っても完治するのに数ヶ月かかる。虫歯も大きな脅威だ。重力から解放されたバクテリアは、地上の40~50倍速で増殖しあっという間に歯をむしばむ。我慢できない場合は抜歯しますので、お近くのクルーにお申し付けください。

■宇宙遊泳は命がけ

宇宙酔いに苦しみながら、翌日の船外活動に向けて減圧が始まる。シャトル内は地球と同じ1気圧だが、船外活動宇宙服(EMU)内は0.27気圧の純酸素しかないので、急激な気圧変化で体液中の窒素が泡だち、減圧症を起こしてしまう。そのため12時間以上かけて少しずつ気圧を下げ、その後は1時間ほど純酸素を吸って窒素を追い出す。
着替えるだけでも1時間はかかるからというから大変な労力だ。

減圧が終わったら、人類に残された最後の開拓地、宇宙を満喫しよう。残念ながらEMUの遮蔽(しゃへい)性はあまり高くないので、シャトル内よりも多くの放射線を浴びることになるが。秒速7~8kmで飛び交いシャトルを大破させるほどのエネルギーを持ったスペースデブリ(宇宙ゴミ)のただなかでは、EMUなど裸も同然だが。

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