【雑学キング!】行きと帰りで飛行時間が違うのはナゼ?
まず赤道付近で暖められた空気はしだいに上昇を始めます。
すると、今度は地球全体の温度をなるべく均一に保とうとし、寒い北極へ向かって移動します。
しかし、北へ向かうにつれて上空の気温は下がりはじめ、この空気は冷やされるため、やがて体積は小さく、密度は高くなっていきます。
そして、北緯20~30度付近の「亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)」と呼ばれるエリアまで達すると、今度はその重みで下降を始めます。
そのため、亜熱帯高圧帯では、下降した空気が北極方向と赤道方向に向かってそれぞれ吹き出していきます。
このとき北極方向に向かって吹く風を「偏西風」、赤道方向に向かって吹く風を「貿易風」と言います。
■ 偏西風が生まれる仕組み
上で説明したような空気の流れだけでは、単に南から北へ吹くだけになり「偏西風」とは言えませんが、ここでさらに地球の自転の力が加わります。
仮定として、赤道から真北へ向かって物体を発射したとします。
するとこのとき、その物体は北向きの速度と同時に、自転に合わせた西から東への速度も持っていることになります。
地球は球体であることから、北に向かうにつれて、その緯度における自転速度は小さくなります。