こうして日本刀の形にしていくのです。
刀の形になったら、次はセンスキ、荒仕上(刀の形を整える作業)、土置き(波紋の形と焼きいれの準備)を行い「焼き入れ」に入ります。
焼き入れを行った刀はすぐさま水につけて急速に冷やします。刀の反りはこの時にできます。焼入れが終わった刀にはヤスリがかけられ、銘切りが行われます。
最後に研師によって刃が磨かれ、日本刀の完成です。これだけの作業を行うには数日が必要。また、手間をかけても満足いく刀ができない場合もあるそうです。
■日本刀はなぜ高いのか?
さて、いくつもの工程を経て作られる日本刀ですが、日本刀は非常に高額です。まず古い時代の刀が高額な理由は、これはとても簡単。歴史的価値、そして美術的価値が非常に高いからです。古い時代の刀は現代よりも高い技術で作られており、また刀工(刀を作る人)によって独自の製法や特徴を持っていたため、現代では同じものを作り出すことはできません。そのため、非常に貴重なのです。
現代の刀工たちが作り出す武道用・観賞用の日本刀も数十万円と非常に高額なものがそろっています。それらが高額な理由というのはやはり手間のかかる制作に見合った価値だからでしょう。