【エンタメCOBS】富士の樹海に行くと磁石が狂うというのは本当なのか?
古くから、お正月の初夢として、「一富士・二鷹・三茄子(なすび)」を見ると縁起が良いとされています。
実は、これは江戸時代からある言葉ですが、その中でも一番縁起が良いとされるのが「富士山」の夢ですね。
しかしその一方で、富士山と言えば「富士山の麓(ふもと)にある青木ヶ原の樹海に行くと、方位磁針が狂って二度と出られなくなる…」といううわさも存在します。
きっと、こんな都市伝説を聞いたことがある人も多いと思いますが、これは本当に起こる現象なのでしょうか?
そこで今回は、このうわさの真相を確かめるとともに、なぜそのようなうわさが生まれたのかをご紹介したいと思います。
■N極が南を指す時代もあった?
そもそも、方位磁針はなぜ正しい方角を指し示すことができるのでしょうか?
方位磁針のN極が北の方角を指すことができるのは、地球全体が大きな1つの磁石となっているためで、北極付近にS極に相当する地点(磁北極)があるからです。
このような地球の磁気によって生じる磁界のことを「地磁気」といいますが、この地磁気の分布はさまざまな要因によって絶えず変化しています。
その変化には、短期的なものから長期的なものまであり、短期的なものとしては太陽から放射される電磁波の影響、長期的なものとしては地球内部にある金属を多く含んだ核の対流によるものなどが要因として考えられています。