なぜ流行はすたれるの? 人の脳が持つ不思議な癖が流行を生み出していた!?【黒川伊保子】

ファッションやメイクなど、おしゃれには流行を意識することが欠かせませんよね。いつの間にかいろいろな流行がやってきてはすたれていきますが、なぜなのか気になったことはありませんか。

なぜ流行はすたれるの? 人の脳が持つ不思議な癖が流行を生み出していた!?【黒川伊保子】
そのヒントがあるのは、ヒトの脳。実は、ヒトの脳には、「一定の刺激に対し、7年で飽きる」という生理的な癖があるそう。「飽きる」という行為は、人の脳の才能のひとつなのだとか。

だから、どんなに情熱的でラブラブだった男女も、飽きるように仕組まれているという残念な事実があるよう。

そうすることで、互いに飽きた男女はそれぞれ別の異性と生殖行為にいたって、その結果、数多くの遺伝子の組み合わせを残し、子孫の生存可能性を上げることができるし、山里に住んでいた若者がある日、冒険の旅に出たいと思った結果、その土地にのちに災害がおきても、生き残る遺伝子があるというわけ。

このように、「飽きる」からこそ、人は生き方のバリエーションを増やし、生きる場所を拡げ、生存可能性を上げてきたのだそう。
人の脳というのは、すばらしく上手くできているのですね。

このように個々の脳に「飽きる」周期がある一方、「同時期に、同じような事象を見聞きし、味わい、触れる集団」である「大衆」と呼ばれる単位があり、「大衆」全体では個体の脳に生理的に定められた周期が自然と揃ってしまうそう。

そのような人類の脳内周期の大衆運動(ブレイン・サイクル)が、社会現象を作り出し、ファッションのトレンドを生み、自動車や都市のデザインを変えるというから、何とも不思議な話です。

けれども実際に、自動車のデザイントレンドを見ていくと、丸いグラマラスラインと四角いシェイプラインの流行は、28年かけて変化し、対極へ向かっていくそう。この28年をさらに詳しく見ると、7年ごとのブロックによって構成され、自動車の各部位が7年ごとの変化ブロックを4回重ねて、まったくの対極へ向かうとか。

この7年という変化ブロックは、脳科学上、とても妥当な単位。認知科学では、7はマジカルナンバーと呼ばれ、脳内で何かが7回カウントされる「一順した」感を醸し出し、「7日」は太陽暦の一週間の単位であるうえ、人のからだの免疫システムが変化するのは「7年」だそう。

そこで、7年おきに脳の気分が変わる=「飽きる」ということが考えられるようになったとか。
この脳の生理的な癖が脳内周期の大衆運動(ブレイン・サイクル)を生み出し、ひいてはさまざまな流行を作り出すと思うと、とっても不思議な感じがしますね。


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