シャネルや資生堂の口紅が欲しくなるのにはワケがあった!? ブランド名や商品名が持つ力のヒミツとは【黒川伊保子】
買い物が好きな女子は多いはず。洋服やコスメ、雑貨にお菓子、どんなものを買うときも、自分がそれを手にしてワクワクするものを買いますよね。商品のデザインや質、値段といったものを基準に選んでいると思っているはず。でも、実はブランド名や商品名に知らないうちに惹かれて買っているとしたら…。
私はちゃんと商品そのものを見ている、と思う人もいるかもしれませんが、ブランド名や商品名など、その名前(ことば)は大きな力を持っているのです。そのヒミツを、脳科学者の黒川伊保先生が解き明かしています。
ことばには意味だけでなく、その音に普遍的な感性の質(クオリア)があるといいます。例えば「K」音は、密度・高度の高い固体の表面や尖ったり角ばったり輝いたりするもの、回転や曲面、乾きといった質感が感じられる一方、「M」音は柔らかさやあいまいさ、まろやかさや甘さ、家庭的、遅さといった質感が感じられるはず。
このようなイメージを、企業はネーミングを考える際に利用しているのだとか。
具体的に、化粧品ブランドを例に挙げてみましょう。
■シャネルとエスティローダーと資生堂メイクアップ用品が人気のこれらの人気ブランドには、光拡散効果を活かしたものが多いそう。シャネルの最初の音SHa(シャ)は、聞いたとたんに光のシャワーを浴びたような気持ちになる音。シャネルは、この光拡散効果のSHaに、なめらかな肌の音Ne(ネ)をつなげ、やわらかで華やかな光拡散効果を生み、最後のL音(ル)で透明感を表しているとか。そう聞くと、確かにそのブランド名そのものから、「華やかな女でいて、清純さを失わない」シャネルが理想とする女性像が見えてきませんか。