2015年6月28日 20:30
日本と欧州のファッションフォトの差異は、生活様式と色気の価値観の違いから生まれる【マチェイ・クーチャ INTERVIEW 1/2】
本格的に移り住む前に一度旅行で訪れたことがあったんですけど、そのときにすごく日本のことを好きになって、ここで仕事がしたいって思ったんです。そこで、2000年には母国ポーランドでファッションフォトグラファーとして独立していたんですが、2008年には活動の拠点を東京に移して、フリーランスフォトグラファーとして活動を開始しました。
実は母と兄もフォトグラファーなので、小さい頃からコマーシャルフォトに関心が高かったんです。ですので、フォトグラファーになること自体は自分にとって必然的なことに思えるのですが、来日した理由となると、運命的な出会いということになるかもしれません。
――日本とポーランドのファッションフォトに違いってありますか?
日本のアートとヨーロッパのアートにおける違いと同じですね。おそらく、写真に影響を及ぼしている最も大きな要素って生活の中にあると思うんです。日本の家屋って、昔から窓が大きくて、しかも部屋を仕切るのは壁じゃなくて障子ですよね。それって、日本人が、白っぽい光の柔らくあたたかな雰囲気を好むからだと思うんです。
一方、西洋人が好むのは暖色系。明るすぎない照明をよしとします。