「宇宙の神秘に料理の答えがある」。レクサスが誘う“五感の旅”【日本の編集力 vol.1】後編
というのが彼のスタイルだ。幼い頃からの自然との触れ合いの中で得た美意識を、“Inside-Out”のインスタレーションに落とし込んだという。食を通じて来場者に五感で感じて欲しかったのは、地球上の自然が循環しているということ。
「宇宙の神秘に料理の答えがある」という米田シェフの考えは、今回の五感の旅を巡る食のインスタレーションに現われている。
フィリップ氏とのコラボレーションによって生み出された五感を解放する為の空間は、3つのセクション(シーン)で構成された。シーン1は、米田シェフが愛車のレクサスを雨の日に運転したときの体験から生まれたもの。生命の恵の雨に包まれながら疾走する爽快感を、パチパチと弾ける雨の雫のキャンディーとフロントガラスに打ち付ける雨音、そして光のインスタレーションにより、体の内・外から降りしきる“雨”を感じることができるのだ。
シーン2では、口に含むとパンと弾けて樹液のようなキウイビューレが溶け出す球体が提供された。
木の幹の中をイメージした丸い空間の中でその瑞々しい食感が口の中に広がると、森の静けさと一体になったような神秘的な気持ちを味わえる。
そして最後に行き着くシーン3で待っているのは、牛・魚介・昆布・4種類以上の野菜を煮込んだ温かいスープ。