くらし情報『オリンピックの演出も手掛けたブラジルアーティストJUM NAKAO「ファッションは物質世界をはるかに越える」ーー【INTERVIEW】1/2』

2015年8月4日 21:30

オリンピックの演出も手掛けたブラジルアーティストJUM NAKAO「ファッションは物質世界をはるかに越える」ーー【INTERVIEW】1/2

その後に、自らのクリエイションについて、また麻世妙作品について、その思いを話してくれた。

■見えるものと見えないものでデザインは作られている

ーー先ほどの講演(文化服装学院にて学生を対象にした特別講義)では「デザインの過程において、見えるものと見えないもの」というテーマでしたね。なぜこのテーマを選ばれたのですか?

JUM NAKAO:自身のクリエイションにも共通しているのですが、文化服装学院の生徒たちに言いたかったことは、デザインとは、目に見えるカタチ(作品)だけ作ることを指すわけではないことです。作りあげるまでの苦難や歓喜といった感情、アイデアソースとなった数々の記憶などを、見えないものも含めてデザインしているのだということを伝えたいと思いました。

ーーその言葉で、パリ博物館のインターナショナルキュレーターから今世紀最も注目すべき作品とも称された、JUM NAKAO氏のファッションショー「ア・コストラ・ド・インビジヴェル」(’04)を思い出しました。繊細で美しい紙のドレスに見惚れていると、突然モデルたちがドレスを引き裂くという衝撃の展開!150人のスタッフが制作に700時間を費やした作品が、一瞬にして紙片へと変わっていく、非常に記憶に残る作品でした。

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