ショコラをテーマに左官士・挾土秀平と×鎧塚シェフが新宿伊勢丹でトークイベント
と話す。また作品の展示販売が行われている本館5階には、監修を手掛けた『土のクレヨン』をモチーフに制作されたショコラも置かれている。
今回初めて顔を合わせたという2人だが、ジャンルは違えど同じ“職人”として、どこかシンパシーを感じてる模様。一家そろって職人ということもあり、挾土さんの昔ながらの職人気質を感じさせるところが好きだという鎧塚さん。挾土さんは鎧塚さんを、“斬新なものをパッと組み合わせてまとめられる自由な感覚の持ち主”だと言い、「とはいえ最優先は味だとハッキリ言う。職人としての根本は揺るいでいない」と評価。2人は独自の表現でユーモアを含んだトークを展開し、会場を沸かせた。
お互いの共通項について、挾土さんはそれを“水仕事”だと表現する。
「日本は本来、漆も料理も左官も、すべて水が仕上げてくれる。現代の都市は乾式工法で、乾いているものを切ったり縫ったり打ったりしているだけですべて同じものが出来上がる。水式工法というのは圧倒的に失敗の可能性を伴っていてひとつ間違えると全然ダメなんだけれど、ひとつ大成功したときには僕らの力を越えた偶然の奇跡が起きる。そういう天と地の領域を持っているのが水仕事で、水に込められた一度きりの表現、というのが鎧塚さんとの共通項」