クリスチャン・ボルタンスキー展、エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催中
を図っている。
会場では、ボルタンスキーの近年における最も野心的なプロジェクトの1つに属す、2つの映像作品《アニミタス(ささやきの森)》と《アニミタス(死せる母たち)》を紹介。それぞれの《アニミタス》のフィルムは、日の出から日没までをワンカットで連続撮影したものであり、草花の絨毯と組み合わされて上映される。草花は時の経過と過ぎ行く来館者の流れと共に自然の摂理にしたがって姿を変えてゆき、ボルタンスキーの言うところの「星々の音楽と漂う魂の声」を連想させる風鈴の音色がやさしく響き渡り続ける。
《アニミタス(ささやきの森)》、日本 2016年
展示風景、エスパス ルイ・ヴィトン東京、2019年 フルHDビデオ、カラー、音声 12時間52分21秒
Courtesy of the Fondation Louis Vuitton Photo credits: Jérémie Souteyrat/Louis Vuitton © Adagp, Paris 2019
アニミタスの原点は、死者を祀る路傍の小さな祭壇へのオマージュとして、人里離れた広大な野外に設置されたインスタレーション。ボルタンスキーが生まれた日である、1944年9月6日の夜の星座の配列をなぞるように大地に突き刺された細い棒の1本1本の先で、300個の日本の風鈴が揺れている。