Our Fashion Story【 vol.12_CELINE HOMME x BOY’S HEART 】
自由に旅することが難しくなった世の中で、私たちの日常に未知との遭遇への喜びや希望の光を宿してくれるのはクリエイションの力。第12回目となる、FASHION HEADLINEのクリエイター連載「Our Fashion Story」では、CELINE HOMMEにフィーチャー。
CELINE HOMMEが発表した2023年春夏コレクションは、クリエイティブ・ディレクターのエディ・スリマンが描く冷たさとミニマリズムが、パンクロックやニューウェーブのキーエレメントである退廃と、煌びやかを極めたバロックの精神と融合しています。アーティストのレナータ・ピーターセン(Renata Petersen)の作品にちなんで「DYSFUNCTIONAL BAUHAUS(ディスファンクショナル・バウハウス)」と名付けられ、シンプルで実用的な幾何学的なラインを支持しつつも、歪みやねじれが生じることを警告する芸術的なムーブメントに言及しています。
コレクションは、シンプルなシャツや、クラシックなパンツなど控えめなアイテムをベースに、宝石のようなスタッズを散りばめたり、背中にタイガーの刺繍を施したりと、鮮やかなディテールによってツイストを加えていて、凝った装飾を排除した幾何学的なデザインと機能性が重視された、いわゆる“バウハウス的コレクションではない”ことから、「ディスファンクショナル(機能不全)