くらし情報『【REPORT】ベネチア・ビエンナーレ3/3-ジャルディーニは潜在意識へ没入』

【REPORT】ベネチア・ビエンナーレ3/3-ジャルディーニは潜在意識へ没入

が1920年代に描いたドローイングや、神からのお告げを受けて宗教的なペインティングを描きはじめた仏人作家、オーギュスティン・レサージュ(Augustin Lesage)などの作品も展示され、カルトと哲学とオブセッションの「グレーゾーン」にある作品達が、人間の潜在意識と強く結びついたものとしてピックアップされている。様々な作家の「集合的無意識」が散らばった会場は、ドロドロとした空気で満ちている。

この会場では最も優れたアーティストへ贈られる金獅子賞を獲得した、英国人作家ティノ・セーガル(Tino Sehgal)のパフォーマンス作品も観られる。セーガルは写真や映像によってパフォーマンスを記録することを好まず、「場」の特異性を生かして、作品をつくり続けている。形を持たないパフォーマンス作品が金獅子賞を受賞したのは、パフォーマンス・アートが評価される最近の流れを汲んでのことだろう。

全体を通して、我々が知識を追求する過程で生まれてきた様々な視覚的「イメージ」を見せることで、人間の知識への飽くなき欲求を昇華させる行為が、あくまで主観的だと再認識させる展示になっている。更に両会場を通して一貫して見られたのは、「誰がアーティスト」

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