芸術の秋は原美術館へ。現代美術のイベントを続々開催
シリーズで定評があり、今回も日本で撮影した写真や映像作品も出品した。
一方、日本勢では今村遼佑が新作のインスタレーションを、大野智史は新作絵画をそれぞれ出品している。
10月25日からは「開館35周年記念 原美術館コレクション展」を開催。一昨年に収蔵した「対話」を始め、「線より」「点より」「風と共に」「関係項」など、リ・ウーファン(李禹煥)の代表作を俯瞰できる展示となる予定である。
リ・ウーファンは自然素材に最小限の手を加えるという独特の芸術手法で知られるアーティスト。代表作には石や鉄板を配した彫刻や、広い余白にわずかな筆を残した絵画などが挙げられ、その作品は見るものを深い思索に誘うと言われている。また、彼の作品は60年代後半になると、木や石などの自然素材を用いる「もの派」の作家に大きな影響を与えた。会場では、そんな「もの派」のほか、50年代半ばの前衛美術「具体」の作品も見られる。
9月20日には2人のサウンド・アーティストによるデュオイベント「鈴木昭男/恩田晃 デュオ・パフォーマンス」も開催される予定。鈴木昭男は日本を代表するサウンド・アーティストの一人で、創作楽器を制作することでも知られている。