くらし情報『“線”が紡ぐ森羅万象。銀座メゾンエルメスでグループ展「線を聴く」』

“線”が紡ぐ森羅万象。銀座メゾンエルメスでグループ展「線を聴く」

2組のアーティストの作品には“日常生活の中にある線”が描かれている。日本人の双子によるアーティストユニット、高田安規子・政子は雑誌やトランプ、地図や庭などのスケール感を錯覚させることで、普段見慣れたものの中に思いがけない風景を生み出す。一方、企業で働いていた経験があるイグナシオ・ウリアルテは、オフィスから始まる小さなアクションを作品への糸口として、A4サイズ紙やBICのボールペン、輪ゴムといった文房具を用いたシンプルな作品を発表している。

その他にも線の出発点ともいえる作品が集められた。鯨津朝子によって引かれたドローイングは、独自の生命を持った有機体のように限定された空間の外へと飛び出し、壁や天井に無限の広がりを見せる。日本の建築家、アトリエ・ワンによる「マンガ・ポット」は、その名の通りのロボット型図書館。ライブラリーそのものが自由な形態や思考の回路を生み出す、シンボリックなプラットフォームとなる。また、ニエル・トロニは線を成す前の段階である点に注目し、それを30cm感覚で点描する作品を発表し続けている。


【イベント情報】
「線を聴く」展
場所:銀座メゾンエルメス フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1 8階
会期:4月24日から7月5日まで
時間:11:00から20:00まで(最終入場19:30、日曜は19:00までで最終入場は18:30)

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