ガリアーノ初のメゾンマルジェラプレタポルテ。近付く両者【2015-16秋冬ウィメンズ】
メゾン マルジェラ(Maison Margiela)2015-16秋冬コレクションが発表された。ジョン・ガリアーノ就任以来初となるプレタポルテ。70年代を舞台にマルジェラというプラットフォームにガリアーノのエッセンスが注入されている。テーマは「計算された不完全さの中に宿るはかない美しさ」。インサイドアウトの技法が象徴する。PVCボディスーツの上にライナーに用いられる刺繍地を張り、更にオーガンジーを重ねたトップスは、刺繍の糸が残され未完成であり、朧に見える糸がはかない。裁ち端の始末はなされず、裾は破かれたよう。フォルムはマルジェラのアイコン・人台のストックマンシルエットだ。
コートやジャケットの裏地はドレスが構築されている。アウターには背負うためのストラップが付属。レイヤリングすると裾がスカートのように表れ、ドレスのみ着るとアウターがトレーンのような表情を作る。パテントコートのカフスがフラップとなったポケット、目のようなジャカード織りは、1月にロンドンで披露されたアーティザナルコレクションとリンクするディテールだ。製作途中のパンツを元にしたスカート、内に隠されアタリが出たボタンやホックは正にマルジェラ。