“国宝だけ”仏教・神道美術の特別展が奈良国立博物館で、飛鳥時代の観音菩薩立像など
奈良国立博物館開館130年記念特別展「超 国宝ー祈りのかがやきー」が、2025年4月19日(土)から6月15日(日)まで開催される。
“国宝”仏教美術&神道美術にフォーカスした特別展
1895年の開館以来、特に仏教美術や神道美術の収集・保管に力を入れてきた奈良国立博物館。開館130周年を記念する特別展「超 国宝ー祈りのかがやきー」では、初めて“国宝”というテーマを掲げ、国宝に指定された仏像や神像、仏画、経典、仏具など、仏教・神道美術のみで構成される品々を展示する。
飛鳥時代の仏教彫刻《菩薩半跏像(伝如意輪観音)》
例えば、飛鳥時代の仏教彫刻を代表する《菩薩半跏像(伝如意輪観音)》。左足を踏み下げつつ右手の指を頰に当て、衆生を救済するために思惟する「半跏思惟」の姿をとる。像全体が円錐形に収まるような構成、肩に掛かる垂髪や衣のひだに見られるパターン化された表現などは、まさに飛鳥時代前期の特徴だ。その一方で、微笑みを浮かべた顔立ちや丸みを帯びた肉付けといった、写実的な表現も兼ね備えている。
クスノキ一木造の《観音菩薩立像(百済観音)》
クスノキの一木造で生み出された《観音菩薩立像(百済観音)