2017年10月3日 06:00
リック・オウエンス 2018年春夏コレクション - 夕靄の中に浮かび上がる未来型シルエット
リック・オウエンス(Rick Owens)の2018年春夏コレクションが、パリ・ファッション・ウィーク3日目の2017年9月28日(木)に発表された。
会場につくと手渡されたのは雨カッパ。シートの前には巨大プールのような、水を引いた広場が広がっている。水族館にイルカショーを見に来た時のような興奮と、一体リックは何を始めるのだろう…という期待が観客を包み込んでいた。
始まりは静かで、この水場に沿ってモデルが闊歩するものだった。ファーストルックからしばらくは白いドレスの連続。折り紙のように織り込んだり、テキスタイルの中に空気を入れ込んだり、ひねったり、カーブさせたり。片方だけ長いアーム、片足だけのアームウォーマー。
シルクツイルやナイロン、テクニカルコットンキャンバスといった素材を自由気ままに触り、アンバランス組み合わせ、" リック・オウエンスのスタンダードウェア"を作り上げていた。
しかし、そこからが今季の始まり。突如として目の前の水場から天まで登る勢いで無数の噴水が発射。と同時に、大量の水しぶきが観客に降り注ぎ、先に渡されたカッパの意味を知る。
幻想的な霧に包まれたような靄がかかった会場には、彫刻のようなピースが新作ウェアとして紹介される。