2018年10月18日 22:35
ティート トウキョウ 2019年春夏コレクション - “新しい夢”を探す物語
ヌーディーなレースが登場したかと思えば、それに代わってビビッドなチェック柄が登場する。シルエットは変わらず緩やかで、でもその中で唯一プリーツスカートだけ動きがない。繊細なデジタルプリントを施し、いつもは動きが出るはずのプリーツを硬質的にすることで、近未来的に演出。その傍らで、動きを出したのは意外にも数種類の糸を混合したサマーツイードだった。
空想の未来を“なつかしさ”の中に描く
ツイードが未来的になったのは、おそらくポップなパッチが胸元に配されたからだ。ミニマルなシルエットかつ、カラーはレトロシックなベージュなのに、パッチワークだけでその姿はフューチャリスティックに姿を変える。ハンドニッティングの技巧を駆使したニットも同じで、温かみのあるニットはフリンジとともに配す一方、テクスチャーの異なるシースルー素材と共存させることで、新鮮な印象を抱かせた。そして、ニットを部分的かつ直線的に構成することで、ニット本来の温かみが軽減されているのが分かる。
テクスチャーをミックスして完成したワードローブは、懐かしさも新鮮味もあって、今より少し過去、空想を楽しんだそのときの“ワクワク感”みたいなものも宿っている。