BiSやBiSH手掛ける渡辺淳之介によるネグレクトアダルトペイシェンツ 2019年春夏コレクション
と語っている。
会場に足を踏み入れるとまず耳に留まるのは、渡辺が"歯医者で流れている音楽"をイメージしたという、オルゴール調のJポップ。広い会場にシュールに鳴り響くその音楽が、リズミカルなショーミュージックに変わると同時に、ファッションショーがスタートした。
ショーの幕開けを飾ったのは、メインイラストレーターのFACEによるアイコニックなブランドロゴを配したパーカー、サイドラインに"NAP"ロゴを施したハーフパンツ、真っ赤なバンダナを合わせた10人のモデルたち。ユニフォームのごとく皆一様に同じピースを身に着けた彼らが、ランウェイに一斉に登場し、渡辺のファッション界への挑戦を印象付けた。
みんな子供みたいに戻れたら...そんな言葉の通り、ランウェイに現れるモデルたちからは、どこか懐かしい学校の風景が見て取れる。ファッションショーなんてお構いなし、カップ焼きそばを夢中で頬張る自由奔放な少女は、学校から指定されたジャージのようなセットアップを身に着けている。足元を彩るグリーンのシューズは、まるで校舎の中で履く内履きのようだ。
パンク・ロックなムードは、コレクション全体を通して多用された、特徴的な表現の1つと言って良いだろう。