2019年3月3日 18:40
ヨウジヤマモト 2019-20年秋冬コレクション - 人の「手」はムードを変える
指がおり曲がったり、ピンと張ったり、何かのマークを作ったり。まるですぐ先ほどまでそこに手があったかのようなリアリティがある。
「手」仕事を感じられるピース
続くのは「手」仕事で作られた繊細なウェア。白い糸が背中からたくさん伸びたドレスや立体的で丸みのあるバックスタイルを持つドレス、先よりもより鮮やかに描かれたペイント、円形や四角形のパッチワーク。ブラックドレスの上で様々な手仕事が生まれ、消え去り繰り返される。しかし、これらのピースを纏うモデルたちの手はポケットに入っていたり、真っ黒に塗られたり、レザーグローブで覆われていたり、隠れていたのが興味深かった。
フィナーレは、フードやストール調のもので顔を隠したモデル5名がゆっくりと行進。片目だけ見えているものもいるが、その姿が定かではない。
と思うと同時に、一人がパッとフーディを取り、真っ赤なリップと白い肌が見えると、にやっと笑みを浮かべ、立ち去っていった。
ランジェリースタイリストだからこそ出会えたお客様とのストーリー