2019年3月23日 13:20
パーミニット 2019-20年秋冬コレクション - リアルとイマジネーションの狭間で
日常言語への問いかけからスタートした服作り
そして、今季もっとも大きな疑問符を投げかけたのは「土着のものにこそ生命感が宿るのではないか」ということ。思考のなかで尽きぬ、架空の土地で使用されている言語はどんなものだろう。文字という存在はどこから生まれたのだろう、という問いかけだった。
服の製作にあたっては、デザインではなくフォントから考え始めたという。そして、文字の存在を突き詰めたときに見えたのは神通力の話で、元を辿れば人間ものですらないではないのではないか?と新たな疑問を浮かべた。
遠い過去を見る一方、現代では、AIによる自動筆記などデジタル化が進み、手で文字を書くという所作すら減ってきている。アナログを経て、今また再び人間の手から離れようとしているのだ。
追想で出会ったアナログの記憶は、服に顕著にあらわれた。
シアーなホワイトワンピースには、人間の文字と密接にかかわってきた鉛筆を装飾としてあしらっている。しかし、インナーとして中に透けているトップスには、対照的なニュアンスを意図するデジタルフォント。1着のなかで現実とイマジネーションが共存している。
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