ドリス ヴァン ノッテン 2021-22年秋冬ウィメンズコレクション、舞い踊る身体と共鳴する衣服
身体の躍動に呼応する衣服
ゆったりとしたダブルのコートは身体の動きに連動してふわりと空に翻り、チャコールグレーのセットアップは身体のシルエットに沿ってなだらかな曲線美を描き出す。その他にも、反り返る身体によって生み出されるシワやドレープが表情豊かなジャケットや、肌を露出するキャミソールトップス、屈んだ身体と同時に重力によって裾が広がり落ちるロングコートなど、衣服がまるで人の動きに呼吸を合わせているかのようなデザインが印象的だ。
きらめくスパンコールやフェイクファーの装飾
ダンスの躍動感をより一層引き立てているのは、光を反射して煌めくスパンコールやシャイニーなフェイクファー。かっちりとしたテーラードジャケットには、輪郭線をなぞるようにしてモヘアのフェイクファーをあしらい、繊細な毛先が柔らかな印象を演出する。艶やかな光沢のサテンスカートには、柔らかなフェイクファートップスをコーディネート。対照的な質感のコントラストが、余韻を残していく。1950年代からインスピレーションを得た、レッドのスパンコールを全面に配したドレスは、その鮮烈な光によって瞬時に注目を集めるほどのグラマラスな存在感を放つ。