コム デ ギャルソン 21-22年秋冬コレクション -モノクロームに映る“静寂の世界”へ
ラッフルがランダムに重ねられたルックは、前から見れば主張的な個の世界を感じるが、後ろから見ればごくシンプルなパンツやタイトスカートが垣間見え、“外の世界へのつながり”を思わせる。“静寂の世界”へ向かう手段は、分厚い毛布にくるまれたようなAライン、頭からすっぽりかぶったジャケットからも見て取れるだろう。
一方で、均されていないシルエットには、内なる感情も予感させる。まるでコブのような凹凸は、人間の欲望とその葛藤のあらわれのようにも捉えられる。きっと迷いがあるのが当然で、迷いこそが人間らしさであり、人間の美しさでもあるのではないかと。混沌とした世の中で、自分だけの“静寂の世界”がいかに大切かということを、今を生き抜く強さを、教えてくれたのが歪でも美しいモノクロームのコレクションだったのではないだろうか。
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