死後の手続きを最小限に抑える「死後事務委任契約」とは?
そこで高齢になり必要になってくるサポートの中から、「死後の手続き」について小谷さんに解説してもらった。
■「死後の手続き」を最小限に抑える死後事務委任契約
亡くなった後、死亡届の提出、健康保険や公的年金の資格抹消の手続き、さらに、お墓を事前に用意していれば納骨の手配、家の中の遺品整理、公共料金やメールアカウント等の解約などを生前に代理人にお願いしておくのが「死後事務委任契約」。
「葬儀費用などの実費と代理人への報酬を、生前に預託金として渡しておくというのが一般的。事務手続きの内容や数によって費用も大きく変わってきますが、数十万円程度が必要になることもあります」
専門家に依頼した際の相場は、死亡届の提出は3万円~、健康保険等の資格抹消手続きは5万円~、葬儀の手続きの代行は規模にもよるが5万~20万円。遺品整理は業者に依頼するだけで3万円~、メールアカウント等の削除手続きは1アカウント1万円~が目安という。生きているときにできるだけ身の回りの片付けをしておけば、費用を安くできる。最近では、おひとりさまの高齢者のために、終活支援に乗り出す自治体も増えている。東京都中野区では、全国の自治体初の、週2回見守り、死んだ後は、葬儀の手配や費用の補償、室内の片付けまでしてくれる「中野区あんしんすまいパック」