2020年4月29日 11:00
コロナ禍で近くハイパーインフレの危機…経済評論家が警鐘
株を買ってその値段が下がれば、債務超過になってしまいます。だから各国の中央銀行は株には手を出さなかったわけです。ところが日銀は、今年中には日本一の株主になってしまうほど株を買い続けています」
こうした日銀の金融政策は、どのような事態を招く可能性があるのか。
「いまの日銀は金利が少しでもあがると途端に債務超過に陥ってしまうギリギリのところです。金利があがるのを抑えるために株や国債を買いあさっているわけですが、これはまさに薄氷の上を歩いている状態です」
安倍首相が4月7日に打ち出した総額108兆円の緊急経済対策で、39兆円の財政出動が必要となっていた。さらに1人あたり10万円の一律給付が決まり、財政支出は48兆円を超えることに。新型コロナへの莫大な財政出動・経済対策で、日本のハイパーインフレ危機はさらに近づいたのだと藤巻氏は語る。
「コロナウイルスへの影響で世界中の国々が積極的に財政出動しているので、赤字国債を発行することになるでしょう。
そうなれば、やはり金利が上がってしまいます。赤字国債を中央銀行が買うことによって、いつまで金利の上昇を抑えきれるかが問題となるわけです。しかし、日本の場合は日銀がこれまでにも国債を”爆買い”してきたため、各国の中央銀行に比べて日本の債務超過は目前。