2020年6月17日 11:00
専門家が語る、マスクが辛い夏でも「人混みでは不織布がいい」
緊急事態宣言は解除されたものの、“第2波”“第3波”への不安はぬぐえない状況。外出時においてマスク着用は、しばらく“マスト”になることが予想される。
しかし、もうすぐ夏本番。炎天下なのにマスクをつけるのは不快に思う人も多いだろう。オーガニックコットンや絹、冷感素材など、通気性や速乾性に優れた素材で作られた“夏マスク”も、続々と発売されている。いったい、どれを選べばよいのだろうか……。
「生地によって個体差はあるものの、結論から言えば、“夏マスク”のような通気性を重視したマスクで、ウイルスを含む飛沫の侵入を防ぐことはほぼできません。感染対策だけを考えると、やはり“不織布マスク”を使うことが望ましいです」
そう話すのは『マスクの品格』(幻冬舎)の著者で、環境疫学・公衆衛生学を専門とする聖路加国際大学准教授・大西一成さん。
その理由を、こう話す。
「大前提として、マスクをつける意味は『ウイルスを含んだ飛沫を飛ばさないこと』、そして『取り込まないこと』。文字どおり繊維を織らずに、熱を加えて素材を変化させ、布状にしたのが不織布マスク。生地に隙間が少なく、飛沫を通しにくい。いっぽうで、織った布(布マスクなど)