自宅を担保に老後資金を捻出「リバースモーゲージ」の注意点
2つ目は、毎月の利息返済がない商品です。生前は一切返済せず、死後にすべてを清算します。お金を借りる人には好都合ですが、金融機関にはリスクの高い契約です。担保物件の評価額が高いなど、融資の条件は厳しいものになるでしょう。
そもそもリバースモーゲージは、利用できる方が限られています。60歳で契約して90歳で亡くなった場合、金融機関は資金回収に30年かかります。となると融資対象は、長期間資産価値の落ちない一等地の物件などに絞られるでしょう。マンションや地方の方は利用できないことが多いのです。
ほかにも、大きく3つのデメリットが考えられます。
【1】長生きリスク
契約者の長生きに備えて、契約期間を定めるケースがあります。契約期間を過ぎたら、返済を迫られ自宅を追い出されてしまうかも。
【2】評価額リスク
担保物件の評価額が下がったら、借入金が予定より減らされたり、融資が中断される危険性も。
【3】融資額リスク
通常家を担保にお金を借りると、評価額の7割程度の融資が受けられますが、リバースモーゲージは2〜5割程度です。融資額が十分でないケースもあるでしょう。
リバースモーゲージにはさまざまなプランがあり、仕組みはとても複雑です。