きゅうりは2倍近くの価格に!“早梅雨”で野菜価格が高騰
は3回あったというがーー。
「まずは直近の’20年。梅雨時期の降水量は平年比174%でした。長梅雨で寒冷前線が停滞したため、九州・中部地方が記録的な豪雨に見舞われ、時間あたりの降水量は各地で過去最大を記録しました。’09年は中国・九州北部豪雨が発生。激甚災害に指定することが閣議決定されたほどです。そして’03年は、九州地方や西日本にかけての広い地域で、200ミリ以上の大雨を記録。これらすべての年で、水害地域における不作により、夏場に野菜が高騰しているというデータがあります」
梅雨の影響は早くも出はじめている、と前出の柏木さんは語る。
「東京では、5月中旬に比べ、下旬のきゅうりの販売価格が2倍近くにまで上がっています」(柏木さん・以下同)
長梅雨が懸念される今夏、野菜価格の動向はぜひ注視したいところ。柏木さんに、代表的な野菜ごとの、現在の価格動向と、過去のデータを基に今後の予測を立ててもらった。
【ねぎ】
東京では4月、ねぎの卸値が平均価格(過去5年の平均)より30〜40%ほど高かったものの、国内の生産量の安定により、5月には平年並みの価格に落ち着いていた。しかし……。
「記録的な長梅雨だった昨年8月を調べてみると、最高で平年比154%まで卸売価格が上昇していました。