くらし情報『「有志の会提言」東京重症者500人試算でも「五輪中止」盛り込まず』

2021年7月1日 06:00

「有志の会提言」東京重症者500人試算でも「五輪中止」盛り込まず

8月中にも都が現在確保している重症病床数373に至り、最悪の試算では重症者は500人を超えてしまうというのだ。

だが、これだけ危機的な予想が出ているにもかかわらず、提言に五輪の「中止」や「延期」を求める意見は盛り込まれなかった。

医学博士で医療ガバナンス研究所理事長の上昌広さんはこう疑問を呈す。

「感染力が強いデルタ株に置き換われば、感染者も重症者も、欧米並みに増える可能性があることがわかっているんです。開催の延期や中止に一切触れないのは、いかがなものでしょうか。本当に、国民や選手のことを考えるなら、熱中症のリスクもなく、かつワクチンも行き届く10月に延期するのが望ましい。そう提言するのが専門家の役割でしょう」

当初、有志の会は「開催中止」を提言に盛り込むことを検討していたという。

だが、会の一員で、「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の会長の尾身茂氏が6月18日の記者会見で語ったところによると、菅義偉首相がG7(主要国首脳会議)で予定どおりの開催を表明したことから、「開催の検討うんぬんはほとんど意味がなくなった」ために、提言から外したという。
要は科学ではなく、政治的な配慮から提言に「中止」

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