くらし情報『感染者急増で懸念される「東京発コロナ変異株」の危険性』

2021年7月29日 15:50

感染者急増で懸念される「東京発コロナ変異株」の危険性

(上さん)

そして最悪のシナリオが、国内で新たな変異株が誕生することだ。国境を越える感染症の広がりを研究する渡航医学に詳しい、関西福祉大学教授の勝田吉彰さんが、変異株が生じるメカニズムを解説する。

「変異株というのは、2週間に一度ほどの割合で出現します。主に人体の中でコロナウイルスが増殖する際に偶発的にできる。ウイルスの遺伝子は長い鎖状に3万個のアミノ酸が組み合わさっているのですが、コピーする際に、その一部にミスが生じます。“ネジが一つ間違った不良品”のため、そのほとんどは消えてなくなるのですが、まれに違う部品を持って、かえって高性能化したウイルスとして生き残るのです。免疫逃避といって、抗体をすり抜け、感染や重症化リスクを高める力を持つ場合もあります」

前出の上さんは、こう補足する。

「さまざまな変異株の“悪いところどり”をした混合株発生の可能性も否定できません。
五輪をきっかけに、日本を中心に世界で感染者が増えれば、それだけ変異株が出現する確率が高くなるのです。これまでの変異株は出現して約3カ月で流行しています。東京五輪で新たな変異株が出現すれば、冬がもっとも危険な季節になるでしょう」

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