2021年8月24日 06:00
五輪閉会式で話題!NHK明かす「#手話の人」が“ろうの通訳者”だった理由
今回も同様に依頼しました」
手話を第1言語とするろうの通訳者の手話は、いわば手話ネイティブ。ろう者だからわかる、細かなニュアンスや表現があるという。
ここで気になるのは、耳が聞こえないろうの通訳者は、どのようにして通訳を行っているのかということだ。
「放送時、ろうの通訳者の向かいには、耳の聞こえる手話通訳者で“フィーダー”と呼ばれる方がいました。フィーダーが音声情報を手話に変え、ろうの通訳者はフィーダーの手話をもとに、ろう者により分かりやすい手話にして伝えているのです」
また、今回の放送では、3名のろうの通訳者(寺澤英弥さん、戸田康之さん、野口岳史さん)が定期的に交代。ふだんの放送で、キャスターが入れ替わることは珍しく、この様子もネット上では話題になった。
「通訳者が情報を適切かつ充分に伝えられる時間の上限が15分~20分であるため、交代をしていました」
一般的に同時通訳は非常に集中力を必要とするとされており、手話に限らず外国語を通訳する場合などでも、15分~20分おきに交代するケースが多いとされているのだ。
■なぜこんなにも表情が豊かなの?
大きく目を見開いたり、眉毛をあげたり、“楽しそう”といわれていた通訳者の豊かな表情や仕草。