くらし情報『尾身会長の医療機構、現場から悲鳴「暴走コストカットで患者救えない」』

2021年9月30日 06:00

尾身会長の医療機構、現場から悲鳴「暴走コストカットで患者救えない」

分科会の会長として病床の確保を求める立場なのに自分の足元では……(写真:時事通信)

分科会の会長として病床の確保を求める立場なのに自分の足元では……(写真:時事通信)



コロナ対策の指針を示してきた政府分科会の尾身茂会長(72)。ときには強い口調で各病院にコロナ患者の受け入れ拡大を求めてきたが、自分が理事長を務める組織では――。

「うちの病院には、今年4月から常勤の内科医が一人もいないんです。定年間近の非常勤医師と、研修医が交代で回してきました。その研修医も、もうすぐいなくなります。こんな状態で、どうやってコロナ患者を受け入れるんでしょうか。不安しかありません」

そう話すのは、9月末から50床のコロナ専門病院になることが決定した東京城東病院(東京都江東区)で働く看護師のAさん。

東京城東病院は、政府分科会の尾身会長が理事長を務める地域医療機能推進機構(以下、JCHO)傘下の病院のひとつだ。


JCHOとは、全国に57の病院と26の介護老人保健施設などを持つ、厚生労働省が所管の独立行政法人。’20年度には300億円を超える巨額の補助金が投入されている。

「JCHOの財務諸表を見ると、少なくとも230億円以上がコロナ対策関連の補助金とみられます」

そう指摘するのは、医療ガバナンス研究所の理事長で、内科医の上昌広さんだ。

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