2022年1月23日 06:00
当時は異例の主要キャラの死…人々を惹きつけた『タッチ』の魅力
81年8月連載開始『タッチ』
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代に夢中で読んだマンガの話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’80年代”を振り返ってみましょう--。
■少女マンガのようなキュンとするシーンも
『週刊少年サンデー』(小学館)で連載されていた『タッチ』(’81~’86年)は、’70年代後半から現在に至るまで、第一線で活躍するマンガ家・あだち充氏の代表作。
「’80年代初めに、『少年ビッグコミック』で『みゆき』(’80~’84年)、『週刊少女コミック』で『陽あたり良好!』(’80~’81年)とヒットを連発。私の周りでも、両方同時にハマった読者が多かった」
こう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。
そんな多忙をきわめていたと思われる時期に、さらに新連載として始まった『タッチ』は、少年誌であるものの、女性ファンも多かったのが特徴の一つだという。
「高校野球がテーマとなっていますが、ラブコメ要素も強く、女子がキュンとする、少女マンガのようなシーンが描かれていました。男性にとってヒロイン・南ちゃんは理想の女性だったようですが、女子にとっても憧れの存在。