2022年4月13日 11:00
中田敦彦「沖縄に米軍基地がある理由」解説動画が波紋…専門家が指摘する“断言”の危うさ
また発射施設を作ると、敵国から攻撃される可能性があります。ですから潜水艦に搭載して、発射するなどの形になります。沖縄である必要はありません」
続いて、山崎教授は「アメリカの国民感情」について「地政学はあまり関係ない」とし、こう述べる。
「沖縄戦では1万人以上の米兵が亡くなっています。そのため第二次世界大戦の終わった’45年から米軍の沖縄継続駐留が決まる’52年くらいまで、『アメリカ側が“これだけの犠牲を払った島を簡単に手放していいのか”と考えていた』とする文献はあります。
ただ、あくまで国務省や米軍のなかでの話です。沖縄は50年前に返還されているので、今のアメリカの世論がそう考える可能性は極めて低いでしょう。中田さんは根拠を示す必要があります」
また「最新鋭設備」についても、山崎教授は「沖縄の米軍基地には、実際に最新鋭といえる兵器が配備されています。
いわゆるステルス戦闘機、それからオスプレイも比較的新しい輸送機です。ただそれらは動かすことができます」といい、「固定設備となると情報収集するためのレーダー施設。あとは以前からある空港、港湾施設、兵器庫や弾薬庫でしょうか。ですが、設備の新旧は地理的というよりは機能的な問題なので『地政学的に説明している』とはいえません」