2022年6月11日 06:00
性暴力起こしても加害者は起用され続け…映像業界の黙殺で被害者が“悪者”に
4月27日に発表した結成の声明が反響を呼んだ『映像業界における性加害・性暴力をなくす会』。
会には女性だけでなく、男性の性被害当事者も参加している。それは映画監督の加賀賢三氏だ。
加賀氏は自身の出演した’07年のドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュース』の撮影中に、同作の監督・松江哲明氏から性行為の強要を受けた。苦痛に感じた加賀氏はブログを通して被害を明かし、映像関係者にも苦しみを伝えてきた。
さらに公開から10年後となる’17年8月、10周年記念上映の舞台挨拶に呼ばれた加賀氏は、壇上で松江氏に直接告発した。加賀氏は松江氏ともみ合いとなり、イベントはとりやめに。
10周年記念上映もその場で中止となった。その後、松江氏は性行為の強要を否定する声明をプロデューサーと連名で発表した。
しかし’19年12月、加賀氏のインタビュー記事がきっかけで問題が再燃。そこで松江氏は’17年の共同声明について「事実と異なる内容を発信してしまっていた」と謝罪。’20年1月には自身のnoteで、こう釈明している。
「加賀さんを追い詰めていたことも今では猛省しております」
「私はまるで『いじめている自覚のないいじめっ子』だったのか、と気づかされました」