くらし情報『「電力ひっ迫だから原発再稼働」は無責任…稼働できないのは対策不備が原因』

2022年7月7日 06:00

「電力ひっ迫だから原発再稼働」は無責任…稼働できないのは対策不備が原因

政府が動かしたいからといって、直ちに動かせるものではないのです」

事故時の住民の避難計画の不備が指摘されている原発もある。福島第一原発事故では、「想定外」を理由に責任から逃げ続けた国や東京電力。“想定”されるあらゆる懸念が解消されるまで、安易な再稼働が許されないのは論を待たない。

■原子力への固執で遅れた再生可能エネルギーの普及

原子力政策そのものを見直すべき時期に来ているという。

「6月17日、最高裁は福島第一原発の事故における国の賠償責任を認めないという判断を示しました。つまりは、今後、原発事故が起こった場合、電力会社がすべての損害賠償の責任をとることになる。しかし、そんな責任を電力会社が負うことはできないでしょう。さらに、ウクライナでは稼働中の原発をロシア軍によって占拠されるという事態も発生。
原発が安全保障上においてもリスクであることが明白になりました。これらの問題を無視して再稼働を進めるのは民主主義国家として許されないことです」(飯田所長)

政府が原子力発電に固執した結果、再生可能エネルギーへの転換が遅れたと飯田所長は指摘する。

「技術的な進歩で、太陽光や風力など再生可能エネルギー(以下、再エネ)

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