2022年9月23日 06:00
10月から高齢者の医療費が2割に増額 軽減手続きを忘れずに
10月1日から75歳以上の人が加入する「後期高齢者医療保険」が変わり、75歳以上の医療費に「2割負担」の区分ができます。そのことで、高齢者の医療費に変化はあるのでしょうか?経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれましたーー。
■いざ病気になったときのため負担上限を調べよう
現在は単身世帯で年収383万円以上、75歳以上が2人以上の世帯は年収520万円以上という現役並みの所得がある方は3割負担ですが、それ以外の多くは1割負担。
ですが10月以降は、今1割負担の方のうち、年金収入と、事業収入などがある方はそこから経費を差し引いた合計所得金額を合わせて、単身世帯で200万円以上、2人以上の世帯だと合計320万円以上の収入があると2割負担になります。2割負担になるのは後期高齢者の約20%、約370万人です。
1割負担から2割負担になると、医療費が2倍になると心配かもしれません。ですが、ご安心を。負担が急激に大きくならないように当初3年間は、外来医療の1カ月の負担増加額が3000円以内に収まるような措置が取られます。
たとえば1カ月の医療費が5万円だったとすると、1割負担なら5000円ですが、2割負担だと1万円。