2022年12月26日 06:00
紀藤弁護士と鈴木エイト語る統一教会との闘い「取材に来たメディアに信者が」
――2022年の日本を揺るがせた統一教会問題。国会議員との癒着、生活を壊す高額献金、2世の窮状……。教団の抱える問題を長年追及してきた2人がこれまでの戦いを語った。
鈴木エイトさん(以下・鈴木):旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の被害者たちが声を上げたことで議論が進んだ救済法が、成立しました。マインドコントロール下での献金や、2世問題などへの救済で疑問の声もありますが、第一歩を踏み出したといえるかもしれません。
紀藤正樹弁護士(以下・紀藤):あくまで今回の新法は、消費者庁が所管する霊感商法などの金銭被害の延長線上のもの。旧統一教会の問題は、財務省や経産省が所管する海外送金、厚労省が所管する児童虐待問題、外務省が所管する海外での統一教会信者の活動や被害実態の把握など、各省にまたがり多岐にわたります。
鈴木:今後は内閣府などに特命大臣を置くことが求められますね。
紀藤:だから、まだ第1ステージ。これから第2ステージが始まるんです。
――安倍晋三元首相の殺害事件に端を発し、統一教会が信者から高額献金を集めていた問題や、政治家との癒着が表面化。社会問題となったことで、ついには被害者の救済法が12月10日に成立した。